おいしいシシャモの食べ方

サラリーマンの雑記

乗車率200%の満員電車で自意識過剰おばさんに背中をグリグリされた話

多分もう1年以上前の話ですが、未だに思い出すとあのクソババアという怒りが込み上げてきます。

 

僕が毎朝通勤で使っている電車は、乗車率200%を超えるような満員電車ではなく、周りの人との接触は避けられないまでも携帯いじったり本読むくらいの余裕はある、だいたいそれくらいの乗車率であることが多い電車です。

ですが、週に1度くらい、遅延によってものすごい混むことがあります。

今回の話は、そんな日の朝に起きた出来事です。

 

遅延してる列車は、東京に近付くにつれて中身がパンパンになっていきました。

後ろのおじさんの息がかかる、前のおばさんの髪の匂い香る、ギチギチギチギチ。

モワッとした空気が立ち込める満員電車の中、全身が圧迫されるあのストレス。

耐えて20分くらい経ち、もうすぐ目的地だ!って時です。

 

僕の背中脇腹、なんて表現したらいいのかわからないけど、乳首を脇の方にツーっと平行移動させ背中側に回ったあたりの部分、あばらの反対側?

そのあたりに、突然何か硬いものが押し付けられ、強い痛みを感じました。

驚き目をやると、そこには誰かの拳が設置されていました。

固く握られた拳。そのコブの部分が僕の背中脇腹にメリメリと。

 

これはどういうこと?と思い、その拳の持ち主に目をやると、真後ろに立っているおばさんでした。

40いってるかな?いってないかな?くらいの方でした。

僕はとても臆病な性格なので、知らない人に対して、ましてや満員電車の中で声をかけるような勇気はありませんが。

状況が状況です。ただでさえ抱えきれないストレスに晒されてる中、突然見ず知らずのおばさんに背中をメリメリされて、躊躇う間もなく気がつけば声をかけていました。

 

「何してるの?」

シンプルな質問です。

嫌がらせをしたいわけでもなさそう、喧嘩をしたいわけでもなさそう、では一体このおばさんは何をしているのか、まずそれを知りたかったのです。

するとおばさんは少し驚いた様子を見せたあと、そこそこの声量で答えました。

「あの 胸の部分があたるので・・・」と。

 

全く予想外の答えに、僕は目を白黒させ黙ってしまいました。

しかし話しかけておいて無視もおかしいので、絞るように「あぁ・・・」とだけ返し、前を向きました。

その時の気持ちは、恥ずかしい、でした。

そして目的地に着くまで、モヤモヤとしながら黙って前を向いていました。

おばさんの拳は、質問をぶつけてから解かれ、背中の痛みもなくなりました。

 

そして会社につき、仕事を始めると、なんだかイライラしてくるじゃありませんか。

なんだあのババアは。

あんだけ着込んで(真冬でした)、そこそこお年を召していらして、目立つような容姿や身体をしているわけでもなくて、それで、乗車率200%近いだろう車内で抗うすべもなくギチギチランドの中を立ち尽くす目の前の好青年(自己評価では)に対して、胸が当たるから拳でガードって発想、なに?

それにあの拳は、受けてみればわかりますが、守るための拳ではありませんでした。

攻めるための拳です。確実に。

「何満員電車に乗じて私の200ドルおっぱいに触れてるの」という意思が、握りこぶしのコブひとつひとつから立ち上っていました。

 

恐ろしい。

 

そして何よりもハラタツーのが、声をかけてからぱったり握りこぶしの構えを解いたこと。

おそらく、ここからは完全な推測ですが。

おばさんは相手(僕)がわざと20元(315.09円 2020/1/25 1:15UTC現在)おっぱいに接触していると思った。

だから拳で抵抗してみた。

しかし相手(僕)は聞いてきました。「何してるの?」と。

ぱいおつムニムニ目的ならまずこんな質問、わざわざ満員電車の中でしてこないことは、おばさんにとっても明らかでしょう。

だから拳を解いた。

痛みからは開放されたものの、その直前まで僕はきっと、このおばさんにとってパイオツむにむに青年だと思われてたんだと、そう思うと、はらわたがね。

ぐつぐつと。

 

 

こっちは好青年、そっちは二日目のおでんがお似合いのメリヤス編みババァ。

身の程をわきまえてくれ。

そういうニュアンスのことを、その場でさらっと嫌味なく言い返せなかったことが悔しいです。

言い返さなくてよかったとは思うけど、気持ちが不完全燃焼なだけで。

 

と、自分にとってはハラタツーな出来事ですが。

たぶん相手には相手の事情があって、僕が思ってるような話ではないかもしれないことはわかっています(少なくとも読んでるだけの立場ならそう思うはずなので保険として一応そう言っておきます)。

ちなみに真冬でダウンコート着込むような季節でしたので、背中に痛みを覚えこそすれ、どのみち厚着越しのパイオツを楽しめるような状況ではなかったといことは、客観的にも明らかでしたが。

 

ですが事実というものは、在るものではなく、個々人の中に作られるものです。

同じ時間同じ場所で共通の経験をした100人にその出来事について聞いてみると、てんでバラバラな証言が得られるという話を聞きます。

神様視点であれば事実は1つでしょうが、人間同士で事実が何かを決めるのは、決して簡単なことではありません。

そんなことを考えさせてくれるのが、恩田陸の「ユージニア」です。

名家で起き、未解決のままとなった無差別大量毒殺事件。

その渦中で一人生き残った盲目の美少女と、その事件の真相を追う者のお話。

偶然にもこの握りこぶしおばさんパイオツむにむに事変の際に読んでいた本です。

おすすめなので是非。

 

ユージニアの話でした。